
LCP最適化ガイド:画像とCDNでSEOとCore Web Vitalsを改善する
Q1. LCPとは?
LCP(Largest Contentful Paint)とは、Webページのメインコンテンツが完全に表示されるまでの時間を計測する指標です。ユーザーが「ページが表示された」と感じる速度に直接影響します。
Q2. なぜLCPを最適化する必要があるのか?
LCPの改善は、ユーザー体験を向上させるだけでなく、検索順位(SEO)にも良い影響を与えます。Walmart Labsの調査によると、コンバージョンしたユーザーの平均ロード時間は3.22秒、一方、離脱したユーザーは6.03秒でした。ページ速度がコンバージョン率に直接関係していることがわかります。
Q3. LCPが遅くなる主な原因は?
代表的な要因は、最適化されていない画像、サーバー応答の遅さ、そしてCDNを利用していないことです。
Q4. 画像最適化でLCPを改善できる?
はい、可能です。WebPやAVIFなどの軽量フォーマットへの変換、画像サイズの調整、ロード順序の最適化を行い、さらに画像専用CDNを活用することで、従来より10〜20倍高速なロードを実現できます。
Q5. 改善効果をどうやって検証する?
PageSpeed Insights を使用して、改善前後のLCPスコアを比較できます。
LCP最適化:読み込み速度を上げればコンバージョン率も上がる
Googleの調査によると、ページのロード時間が1秒から10秒に増加すると、離脱率は32%から123%まで上昇することがわかっています。
また、Walmart Labsの実験でも同様の傾向が見られました。コンバージョンしたユーザーのロード時間は3.22秒、離脱したユーザーは6.03秒と、約2倍の差がありました。
LCP(Largest Contentful Paint)を理解する
Weekerpブログのメインページでは、PageSpeed Insights上でLCP 0.4秒という優れたスコアを達成しています。これはGoogleが定義する「Good」評価に該当します。LCPとは、ユーザーがページを「表示された」と感じる最初の瞬間を示す指標であり、主に画像・動画・見出し(H1など)といった最大コンテンツ要素の描画完了までの時間を測定します。
LCPの評価基準(Google Core Web Vitals)
| LCP時間 | 評価 | 説明 |
|---|---|---|
| ≤ 2.5秒 | ✅ Good | 高速で快適な体験 |
| 2.5〜4.0秒 | ⚠️ Needs Improvement | 改善が必要 |
| ≥ 4.0秒 | ❌ Poor | 遅い、離脱リスクが高い |
例:メインビジュアルの画像の読み込みが遅いと、ページ全体が表示されていてもユーザーは「まだ読み込み中だ」と感じ、LCPスコアの低下につながります。
LCPが遅くなる原因
Googleの調査によれば、モバイルサイトの平均ロード時間は約7秒です。つまり、多くのユーザーはコンテンツが表示される前に離脱してしまいます。
原因は主に以下の3点です。
1️⃣ 最適化されていない画像・動画
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これはLCPが遅くなる最大の原因です。
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オリジナルのJPEGやPNGをそのまま使用したり、動画を直接埋め込むと読み込み時間が大幅に増えます。
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特にヒーロー画像が重い場合、ページ全体の表示に悪影響を与えます。
2️⃣ サーバー応答の遅延(TTFB)
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サーバー応答が遅いと、画像リクエストの開始自体が遅れます。
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CDNを利用しない場合、ユーザーとの物理的な距離がレイテンシーの原因になります。
3️⃣ レンダリングブロックリソース
- CSSやJavaScriptがヒーロー画像の描画をブロックすると、実際にはロードが完了していても、ブラウザ上ではまだ「表示されていない」ように見える状態になります。
LCPを改善する方法
1️⃣ 画像フォーマットの最適化
LCP改善の第一歩は、画像フォーマットの見直しです。
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JPEG → WebPまたはAVIFに変換すると、ファイルサイズを30〜70%削減できます。
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<picture>タグとsrcsetを使い、ブラウザに応じた最適なフォーマットを配信しましょう。
<img src="/img/hero.webp" alt="Hero Image" loading="eager" />
2️⃣ 重要画像のPreload
LCP対象の画像をlazy-loadすると逆効果になります。ファーストビュー内の画像は、**即時読み込み(eager)**に設定することが重要です。
<link rel="preload" as="image" href="/img/hero.webp" />
💡 Tip: Preloadはブラウザに「他のリソースより優先して取得せよ」と指示します。
3️⃣ Lazy Loadingの正しい適用
すべての画像をlazy-loadするのではなく、スクロール後に表示される画像のみに適用し、ファーストビューの画像にはloading="eager"を使用します。
4️⃣ CDNとエッジコンピューティングの活用
CDN(Content Delivery Network) は、ユーザーとサーバーの距離を短縮し、応答速度を改善します。キャッシュされたコンテンツをエッジサーバーから配信することで、世界中どこからでも高速な読み込みを実現できます。
例:AWS CloudFront + Lambda@Edgeを使えば、独自のCDNとエッジ処理環境を構築できます。
Weekerp Imageなら、WebP/AVIFへの変換やリサイズを自動化し、設定なしでLCPを改善できます。
Weekerpの事例:改善結果と検証
テスト環境
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Before:Next.jsサーバーからPNG画像を直接配信
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After:Weekerp Image CDN + WebP変換適用
| 指標 | 改善前 | 改善後 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 画像読み込み速度 | 36 ms | 3 ms | 約10倍高速化 |
| 平均ファイルサイズ | 30.2 KB | 3 KB | 約20倍軽量化 |
小さな画像でも効果は明確で、特に大きな画像や動画では、CDN最適化によってトラフィックの安定化とサーバーコスト削減に大きく貢献します。
Weekerp Imageでのテスト結果
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世界400以上のエッジリージョンで一貫した速度と安定性を提供します。
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既存のクラウドストレージと連携でき、データ移行は不要です。
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AVIF/WebPへの変換とグローバルキャッシングを自動で行い、LCP改善を継続的に最適化します。
まとめ(Key Takeaways)
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LCP最適化は、Core Web Vitalsの中でもユーザーの「体感速度」を示す最重要指標です。
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画像フォーマット、Preload、CDNという3つの要素だけでも、LCPを50%以上短縮できます。
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LCPの改善は、コンバージョン率・SEO・UXを同時に高める、非常に効率の良いアプローチです。
LCPはWebサイトの「第一印象」を決定する指標です。モダンなWebサイトほど画像や動画を多用するため、LCPの最適化はもはや必須と言えます。Technical SEOは、データによって成果を証明できる領域です。適切な画像最適化だけでも、低コストで大きなパフォーマンス向上を実現できます。
今後も、WeekerpからWebパフォーマンス最適化に関する実践的な知見をお届けします。
